Q.
来年30歳です。
「26歳までに結婚、30歳までに1人、その後2、3年後にもう1人子どもを作って家を購入」という私の人生設計は完全に崩れてしまいました。
多少予定が変わるのは仕方のないことですけど、未だに付き合っている相手すらいないっていうのは…。
これまでちょっとだけ付き合った人は何人かいるんですけど長くて3ヶ月。数回の食事や映画、手をつなぐくらいのところで終わってしまいます。
既婚の友達は「男なんて誰だって同じだよ。好きっていうのと結婚は別。私は夫のことそんなに好きじゃないけど幸せだよ」って言うんですけど、私は「一生一緒にいたい」って思える人と結婚したいし、それが幸せって思うんです。
結婚と自分の幸せって別なものなんでしょうか。
A.
「結婚」を「自分の幸せ」のゴールと思っていたのに、来年30歳になる自分には結婚相手どころか恋人もいない、今まで描いてきた人生設計は崩れてしまったと嘆いてのご相談ですね。
「結婚=自分の幸せ」という人生の設計図を作りあげてきたようですが、そこがそもそも「イコール」ではなく「別なもの」なのかもしれませんね。
「結婚」は幸せになるための唯一の手段ではありません。
確かに好きな人と結婚することにより、お互いに支え合い困難な状況を乗り越えやすくなったり、孤独感が解消されたり、経済的安定をもたらしたり、子育ての喜びを感じさせてくれたりと、何にも増して幸せを感じさせてくれます。
ただ逆にそれら一つ一つが多くの負担を感じさせることになるのも結婚生活です。
以前、ゼクシィの「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私はあなたと結婚したいのです。」というキャッチコピーがありました。
このキャッチコピーで結婚を決断した人もいたかもしれません。
ところが実際の結婚では面倒なことも増え、結婚を後悔したという人が5割にもなったという調査結果((株)アイベック「ハッピーメール」)があったり、結婚した3組に1組が離婚するという現実もあります。
川柳作家の古俣麻子さんは「ポケットに無限をつめて少女羽化」と少女が大人の女性になる様子を蝶に例えましたが、数年して結婚すると「一言を飲み込めばすむ皿洗う」という妻になると嘆いています。
それでも、あなたのように「一生一緒にいたい」と思える人がいることは人間として大切なことです。
結婚が必ずしも「幸せ」ではなく、「幸せになる手段の1つ」と考え、年齢で期限を作るのではなく、「自分が自分らしく、ありのままで生きられること」を幸せの根底において人生設計をし直してみてください。
心理学者のエリックバーンは、「交流分析」という概念を提唱し、「人は幼少期の体験や周囲からの影響で10歳くらいまでに「人生脚本」を書き上げ、それに沿って自分の人生を送るが、それは自分で書いた人生シナリオなので、いつでも書き換えが可能」とし、「人生脚本再決断法」を勧めています。
2004年には、「卒婚のススメ」(杉山由美子著)が出版され、昨年は韓国で「未婚ではなくて、非婚です」(ホンサムピギョル著)がベストセラーとなる時代。
あなたもこれまでの人生設計にとらわれず、設計図を書き換えることから考えてみましょう。