Q.
在宅勤務の日があり、妻が介護のために実家に戻っているので、近くのファミレスでブランチをしました。
店内は女性でいっぱい。満席なのに男性は私ともう一人だけです。
スタッフに「いつもこんななんですか」と尋ねたら、「平日で混んでいる日はこんな感じです」とのこと。
地域やママ友との関わりも主婦の重要な仕事と思うので頭ごなしに否定はしませんが、聞こえてくる話はテレビやアイドル、テーマパークの話等々。
到底「主婦の重要な仕事」とは思えませんでした。
夫が必死に1,000円以下のランチで済ませている時に妻は1,500円以上のランチで時間つぶし。
がっかりしました。
妻は「時々ね。お付き合いも大事だから」と言います。
どうも納得がいきません。
A.
住宅街のファミレスの主な客層は子育て中の主婦です。
我が家の近くにもやや値段が高めのファミレスがあり、あなたが遭遇したのと同様、お母さんたちに埋め尽くされています。
あなたが「びっくり」ではなく「がっかり」と表現した光景。
金額のこともさることながら、「聞こえてくる話」のこともおっしゃっているので、光景そのものに「がっかり」とおっしゃっているのでしょう。
大きな声でしゃべり、笑い、周囲にお構いなしの態度で、長時間席を埋め続ける様子に私も同じ気持ちになることがあります。
とはいえ、あなたは主婦のそういったおしゃべりに対しても「地域やママ友との関わりも主婦の重要な仕事」とリスペクトしていたんですよね 。
素晴らしい男性だと思います。
ところが、あなたが出くわした光景は、あなたの考えていた「主婦の重要な仕事」とかけ離れていた。
私はかねてより主婦の重要な仕事というのは「地域やママ友との関わり」にあると思っています。
お隣、その又お隣、地域の皆さん、幼稚園や学校のママ友の皆さんと関わり合い、初めて家庭生活が成り立っている。
「主婦」の皆さんが、そういった重要な仕事を担っているからこそ、安心、安全な家庭生活が送れています。
あなたはそのことをよくご存じのようなので、ご覧になった光景にはちょっとだけ目をつぶって、リスペクトする気持ちを呼び戻してください。
近年、PTA活動が縮小や廃止に追い込まれています。
本来あるべきPTA活動の姿を見失い、形骸化した活動に終始したため、「面倒なだけ」というレッテルを張られてしまいました。
しかし、学校で起こる様々なことに親子だけで立ち向かうことなどできるわけもなく、PTAという組織があってこそ解決できるものがあったり、学校だけでは成し遂げられないことでもPTAがあることで成し遂げられたりすることもあります。
個が重視されるあまり組織がないがしろにされ、子どもを守れなくなったり、一人で何とかしようとモンスターペアレント化したりすることもあります。
今回のことにめげず、あなたは「主婦の重要な仕事」への「リスペクト」を持ち続けてください。
あなたのリスペクトの気持ちを妻に伝えられたら、お宅の近くのファミレスでの主婦の会話にちょっとだけ変化があるかもしれません。
ファミレスで「主婦の重要な仕事」をなさっている皆さん、あまり自分たちの話に夢中になり過ぎず、周囲への配慮もしてくださいね。