Q.
4歳の息子と2歳の娘を保育園に通わせています。
子どもが小さいうちは保育園との関わりは母親の方がいいかなと思って私がやってきたんですけど、送迎を親同士のコミュニケーションの機会と捉えて、送りはお父さん、迎えはお母さんにしているお宅が多いんです。
夫に「子どもたちも大きくなったし、送りはあなた、迎えは私ってしない?」と言ったら、「朝は、保育園で親のやることにルールがあって面倒だろ?!
慣れてる君の方がいいんじゃない?」と行こうとしません。
仕事の関係で迎えは私が行くしかないので、結局夫は保育園と関わらないんです。
保護者同士のコミュニケーションて大事だと思うので、他のお宅みたいに送りは夫にしてほしいのに、まったくその気がありません。
A.
世界経済フォーラム(WEF)がまとめた2024年版「ジェンダーギャップ報告書」が6月13日の朝日新聞に載りました。教育、健康、政治、経済の4分野で、完全に男女が平等な状態を100として、達成率を比較分析したものです。調査対象146カ国中最も高い達成率なのは15年連続アイルランド。
韓国94位、中国106位、日本は118位で、主要7カ国(G7)で最下位、経済と政治の分野の低迷が著しいと分析されています。
経済の分野では、男女の賃金格差の改善が進んでおらず、管理職や専門職の女性比率は低いままです。
政治の分野では、衆院議員の女性比率はたった1割の51人、副大臣、政務官に至っては54人全員が男性です。
地方議員で3歳の娘がいる福岡市議の築地原陽子さんは、先輩議員に「朝7時からの辻立ち」を勧められたが保育園は8時からだった、地域の祭りや運動会に顔を出すと「預けたら」と言われたが、夫の協力が得られる育児環境になく、仲間や友達と勉強会を開いて、妊娠・出産・育児が活動の支障にならない意識と環境作りに励んでいるそうです。
さて、あなたの夫が保育園への送りを拒否しているのはとても残念です。最近、保育園へ子どもを送るお父さんの姿を多く見かけますよね。
政治、経済の分野で世界に後れを取っている日本でも、家庭内では夫婦で家事育児の分担を決めたり、その時都合がいい方がやったりという家庭が増えてきました。
少し前には、男女平等をはき違え、父親の子育て参加にやたら「父性」を強調したり「親父の会」を立ち上げたりという動きがありましたが、ジェンダーフリーどころかむしろ正反対の動きで、男がリーダーシップを取れば子どもがよくなるといった男の身勝手な発想とも言えるものでした。
昨今の男性の子育てへの関わり方を見ていると、ようやく子育ての大変さと楽しさが分かってきたような行動に見えます。
お子さんが2歳と4歳と大きくなり、夫にも親同士のコミュニケーションの機会と捉えて「送りはあなた」と提案しているにもかかわらず「親のやることにルールがあって面倒」とは言語道断。
「小さいうちは」とやってきたことがマイナスに働いていたのかもしれませんね。
母乳をやるといった母親にしかできないこと以外は、母親父親の区別なく子育てをするべきでした。
夫とよく話し合い、夫にも子育ての楽しさを分けてあげましょう。
子どもたちの笑顔も増えると思います。