Q.
職場で出会って、3年前に結婚しました。
夫と同じ部署から別な部署に異動にはなりましたが、今も同じ会社で働いています。
妊活中ではあるんですけど、3年経って、夫に対する気持ちが冷めていくのを感じています。
「愛している」という気持ちはあるんです。でも、結婚前の「一緒にいたい」という気持ちはすっかりなくなり、夫がいなくてほっとする時もあります。
「このままどんどん気持ちが冷めていったら…」「夫以外の人を好きになったら…」と不安です。
「子どもが生まれて子育てに追われるようになったらそんな不安はなくなるかも」という気持ちと「子どもを産まずに冷めていく気持ちに任せてみようか」という気持ちが混在してどうしたらいいのか分かりません。
A.
日本人の平均寿命
は、女性87.74歳、男性81.64歳(厚労省令和2年)で、世界一です。
初婚の平均年齢は、夫30.7歳、妻29.1歳(国立社会保障人口問題研究所)ですから結婚生活が平均寿命まで続いたとすると、50年超を夫婦で過ごすことになり、自分の親との生活よりはるかに長い他人との結婚生活があることになります。
人生の半分以上が夫婦での生活になるわけですから、どんな結婚生活を送るかによってその人の人生の質が変わってきます。
ジェンダーギャップの大きい日本では、特に女性にとってどんな男性と結婚するかは幸不幸の分かれ目ということですね。
お話からは、どんな理由で気持ちが冷めていくのかは分かりませんが、特にきっかけを示さず、「「愛している」という気持ちがあるのに冷めていく」とのことですから、いろいろな物事に飽きる時のように結婚前の熱い気持ちが徐々に冷めていくという意味なんだろと想像されます。
1986年、「亭主元気で留守がいい」が日本新語流行語大賞・流行語部門の銅賞になりました。
防虫剤のCMで流れたこの言葉は、専業主婦が当たり前の時代に、多くの女性の共感を呼びました。あなたは専業主婦ではないにもかかわらず「夫がいなくてほっとする時もある」とおっしゃっていますので、40年近く経った今でも、家庭における男と女の立場にほとんど変化はないということでしょうか。
さて、冷めていくあなたの気持ちをどうするかですが、「子どもが生まれて子育てに追われるようになったらそんな不安はなくなるかも」は、あなたの願望でしかありません。
「子どもを産まずに冷めていく気持ちに任せてみようか」、有りには有りですが、ただし、完全に冷めた後には「我慢して結婚生活を続ける」「離婚する」の二者択一が待っています。
おそらく「離婚する」方向に進むでしょうね。夫婦関係に大切なのは価値観の共有です。そのためには時間と体験の共有が必要です。
結婚生活で、長い時間を一緒に過ごしてきたと思っていても、眠っている時間を差し引くと、職場が同じであった恋愛時代と大きく変わっていない、むしろ減っているということはありませんか?
しかも結婚生活で見る夫はいつも怠惰でだらしのない夫ばかりかもしれませんよね。
一緒にいるときの会話の質、行動の質をほんの少し緊張感のあるものに変えてみてください。
夫に頼む必要はありません。あなたが変えるだけで充分。気持ちに変化があるはずです。