Q.
「コロナに感染して自宅療養していた8ヶ月の妊婦が自宅で出産して赤ちゃんが亡くなった」というニュースが流れました。
結婚して3年、妊活中で37歳の私にとってショッキングなニュースでした。
結婚してすぐ子どもがほしいと思っていたんですけど、コロナ禍で様子を見ていました。
でも感染が拡大してしまって…。
自分の年齢的な限界、ワクチンの接種率も上がったから夫に相談したんですけど「もう少し待とうよ」と。
夫は年齢のことなんて考えてないんです。
最近は40代で出産する人もいますけれど、子どもは2人ほしいし、リスクを考えると少しでも早く産みたいんです。
1人で出来ることではないので、聞く耳を持たない夫にどう話せばいいか、困っています。
A.
コロナ禍の影響を受けて、結婚や妊娠を控える人が増えています。
2021年の出産数は昨年の84万832人を下回って80万人に満たない可能性が出てきました。
それまでも未婚化や晩婚化が進んで、少子高齢化が加速していましたが、それに輪をかけたのが世界的コロナ禍です。
将来への経済的不安や子育ての不安、男女の格差がやや縮まり独身でも人生が過ごせると感じることで、
未婚化や晩婚化が進んでいたところへ、医療崩壊と言われるコロナ禍で私達は大きな打撃を受けました。
8ヶ月の妊婦さんが自宅療養、自宅出産の挙げ句、赤ちゃんが亡くなったニュースはあなたもショックを受けた通りです。
それでもあなたのように「子どもがほしい、少しでも早く産みたい」と考える女性はいます。
進化という視点から考えると、動物個体が生きている究極の目的は、生き残り、子をつくり、自分の遺伝子を次世代に残すことです。
そんな進化論的なことを言わなくても、赤ちゃんはとても可愛い。
あの小さな手足、フクフクしたほっぺ、想像するだけで一日も早く赤ちゃんをこの胸に抱きたい、そう思うことでしょう。
そこで自分の年齢的な限界、ワクチンの接種率も上がったからと夫に少しでも早く産みたいと相談したわけですね。
ところがここからが問題で、あなたは「聞く耳を持たない夫にどう話せばいいか、困っています」と相談してきています。
でも夫は「聞く耳を持たない」わけではなく、あなたの焦る気持ちを聞いた上で、「もう少し待とうよ」と答えています。
ところがあなたはそれに対して「夫は年齢のことなんて考えてないんです」
「最近は40代で出産する人もいますけれど、子どもは2人ほしいし、リスクを考えると少しでも早く産みたい」と、
自分の気持ち、自分の主張を云うばかりで「もう少し待とうよ」に何も応答していません。
私たち人間が、日々社会生活を送る中で避けては通れないものがあります。
それは「対人関係力」です。これは人間関係を円滑で豊かなものにする能力のことです。
あなたのように夫との人間関係がうまくいっていないと「相手のせい」と考えてしまい、
「相手が悪い」という心のとらわれ方がある限り、夫との関係は今後もうまくいかないでしょう。
あなたは夫の「もう少し待とうよ」という言葉を逆に聞いていません。
このことをキッカケに自分の考え方や言い方の「くせ」「心のとらわれ」に気付いてください。