Q.
彼は職場の先輩で、一昨年の入社以来付き合っています。
コロナ禍でデートの機会は減りましたけれど、彼の家に行ったり、彼が私の家に来たりしているので、特に辛いと感じたことはありません。
先日、職域接種でワクチンを打ちました。
私はアレルギー体質ということもあって打ちたくなかったんですけど、
彼が「ワクチンを打てば、食事に行ったり、遊びに行ったり出来るから2人で打とうよ」と強く言うので打ったんです。
彼はちょっと腕が痛かっただけでしたけれど、私は翌日から微熱と倦怠感で、起き上がるのも辛いくらいでした。
「起き上がるのも辛い」と言っても、彼から返ってきた言葉は「熱も大したことないし、おおげさなんだよ」。
寄り添ってくれない彼にショックを受けています。
A.
「コロナ禍」は、私達人類に甚大な被害をもたらしましたが、
その中で人はどう生きるか、本当に大切なものは何か、本当に大切な人は誰かを教えてもくれました。
あなたの恋人にとっての大切なことは「あなたの不安や心配を一緒に背負うこと」ではなく、
「あなたと外へ食事に行ったり、遊びに行ったりすること」でした。
彼にとって本当に大切な人は「恋人のあなた」ではなく、ワクチンを2人で打って遊びに行きたい「自分自身」です。
このことがはっきりした今、厳しいようですが彼との交際を考え直してみてはいかがでしょう。
谷川俊太郎の詩に「捨てたい」というタイトルの付いた作品があります。
私はネックレスを捨てたい
好きな本を捨てたい
携帯を捨てたい
お母さんと弟を捨てたい
家を捨てたい
何もかも捨てて私は私だけになりたい
すごく寂しいだろう
心と体は捨てられないから
怖いだろう
迷うだろう
でも私はひとりで決めたい
いちばん欲しいものはなんなのか
いちばん大事なひとは誰なのか
一番星のような気持ちで
最後の行「一番星のような気持ちで」は、夜空にはじめてその日生まれてきた星、何もかも捨て去って誕生した星。
たったひとりで宇宙と向き合っているような自分。
寂しくて怖くて迷うでしょう。
宇宙と向き合うということは自分自身の心と向き合うことです。
「いちばん欲しいものはなんなのか いちばん大事な人は誰なのか」、あなたの心に聞いてみてください。
コロナ禍でリモートになった夫の携帯に女性からの着信を見つけて、夫の不貞を責める妻、
女性が仕事を続けることに反対して別居していたけれどコロナ禍の孤独を味わって同居した夫婦、
夫が在宅勤務で三食「めし!」と言うのがうっとうしいと悩む妻、それを「私の管理下にいる」と喜ぶ女性。
その中で子どもたちも「お父さんとお母さん、喧嘩ばっかりしている」と巻き込まれ不登校になったりしています。
コロナ禍がもたらした人間関係を大切にして、今の生活を根本から見直すチャンスと捉えてください。