Q.
コロナ禍で夫婦関係がギクシャクしています。
夫はそんな風には感じていなくて、私だけが感じているんだと思います。
飲んで帰ってくることの多かった夫が、今はほとんど家飲み。
夫婦で過ごす時間が長くなって、夫を「うざい」って感じるようになりました。
家事や子育てはそれなりにこなしてきたけれど、
夫と何かを築きたいっていう気持ちがないんです。
愛情を感じていたことがあったのか、思い出せません。
30年以上一緒にやってきて、別れても生活できないので、
離婚なんて考えてないですけれど、まだ先が長いって考えると気持ちが暗くなります。
どうしたらいい関係が築けるでしょう?
A.
ワクチン接種が進んではきましたが、変異株の増加でコロナ自粛やリモートでの勤務はまだまだ続きそうです。
あなたの夫のように、これまで居酒屋で飲んで帰っていた方もほとんど家飲み。
「夫婦で過ごす時間が長くなって」それを「うれしい!」と思うか、あなたのように「ウザい」と感じるか、
コロナ禍は世界中のカップルに「試金石」や「踏み絵」になっています。
「世界中のカップルに」とはちょっと大げさ?とお思いかもしれませんが、
人生100年と言われる今、夫婦が一緒に暮らす年月が60〜70年となっているわけですから、
どのカップルも「天下分け目」の人類初めての体験です。
進化論的に言うと、大部分の哺乳類ではオスは子育てに参加せず、参加するオスは5%にも満たないと言われ、
ヒト以外のメスは基本的には自分で食物を手に入れなければならない中で、ヒトの男性の妻子への献身度は、例外的です。
それなのにあなたの夫もそうであるように、ヒトの男性は何十年間にもわたり妻子に安全な住みかを提供し、
食物を運び、危険から守るのです。
そのためヒトのオスとメスはできるだけ長くカップルで暮らします。
ヒトのメスの排卵期は他の哺乳類のようにハッキリしないので、
オスが自分の遺伝子を確実に残すために取った戦略が「結婚」という型の始まりとも言われています。
さて、その夫と共に過ごす時間と空間を「ウザい」と感じるあなた。
「愛情を感じていたことがあったのか、思い出せない」と断定し、
「夫と何かを築きたいという気持ちがない」とも言っています。
これが夫を「ウザい」と感じる気持ちの根本ですよね。
「家事や育児はそれなりにこなして来た」そうですが、そこでも夫と共に協力して築いてきたと感じるものがないんですね。
「喜びや悲しみを2人で分け合ってきた」という感覚が…。
経済的自立から離婚は考えてないというのであれば、今からでも時間と空間を共有することを考えてみませんか。
例えば、東京の郊外や埼玉など、都心から近いエリアに古民家を借りて都会と地方の双方に住まいを持ち「二拠点生活」を築く。
あなたが花作りが好きなら夫に家の周りに花の種をたくさん蒔いてもらい花畑を作り、
あなたがその花でリースを作ってネットで販売、夫はそのPRを手伝う、などなど。
私の研究所へ通所する方の中に、それが成功して夫婦関係のギクシャクがとれた夫婦がいます。
素敵なリースをいただきましたよ。
あなたもぜひ「夫と時間と空間を共有できる何か」を探してみてください。