Q.
彼が濃厚接触者でPCR検査を受けました。
陰性で、ホッとはしたんですけど、問題は陽性か陰性かじゃなく「誰の濃厚接触者?」ってことなんです。
デート以外の外食はしない、飲み会は出ない、そういう約束でたまにデートをしてるんです。
なのになんで?って思いますよね。
聞いても「会社だよ」って言うだけで、どういう人と濃厚接触なのかはっきり言わないし。
会社でクラスターが出たなんて話は聞いたことありません。
喧嘩になるのも嫌なので追求はしてませんけど。
以前キャバクラに行って喧嘩になったことがあるんです。
彼の態度からすると同じような店に行ったんじゃないかって疑ってます。
もしそうなら許せないって思うんですけど、彼を疑ってる自分も嫌なんです。
A.
あなたのご相談は、以前にもあったように彼が自分以外の女性に接待してもらうキャバクラのような店に行ったのではないかと疑ったり、
そう疑っている自分を嫌だと思ったりしている段階でのご相談です。
2020年、国内の自殺者数が11年ぶりに増加し、前年より4.5%多い2万1081人でした。
特に女性と若年層が増えています。
女性の自殺者数を細かく見ると、7月以降に前年比4割増と大幅に増え、コロナ禍が強いた育児や介護の負担増、
「雇用の調整弁」と呼ばれる非正規労働者としての女性の切り捨て、家庭内での夫からの暴力等々が女性を追い詰めたのではないかと考えられます。
「死にたい」というより「生きるのをやめたい」ということでしょうか。
ご相談の内容から、あなたはまだ「生きるのをやめたい」とまでは思っていないとは思いますが、
濃厚接触者になった彼の不誠実な態度に「許せない」と憤ったり、「彼を許せない」と思う「自分を嫌になったり」しています。
もし、男女の立場が逆だったらどうでしょう。
私たち女性は、どこに行き、誰と会い、濃厚接触をしたのか、彼や夫からこと細かく問いただされることになるでしょう。
おそらくそうなる前に、自分から説明しますよね。
男性はどこで誰と何をしていて濃厚接触者になっても「会社だよ」と言うだけでフリーパス。
ところが女性はそうはいきません。
それが日本の現状なのです。
2021年、日本のジェンダーギャップ指数の順位は、156カ国中120位。
前年は121位でした。
経済・教育・医療・政治の4分野、14項目のデータで、純粋に男女の差だけ
に注目して比較した順位です。
このジェンダーギャップを埋めることは、女性の人権の問題であると同時に男性の生きづらさを解消することでもあります。
コロナの濃厚接触者になった彼が誠意を持ってそのいきさつを説明しないこと、「会社だよ」ですませようとしていること、
それを男性は勿論、女性の中でも「仕方ないんじゃない」と考える人が多いと思いますが、
それを「仕方ない」と納得せずに、「彼を許せない」と思うあなたの感覚は素晴らしいと思います。
そんな自分を好きになってくださいね。
もし、彼がそれ以上の説明を拒むのなら、おそらく今後の彼との関係の中で同じことが繰り返されることになるでしょう。
残念ながら、あなたにふさわしい男性ではないかもしれません。
よく考え、あなたらしい決断をしてください。