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男と女のQ&A 恋愛編・夫婦編

2018年03月01日 夫がネットを使ってナンパ?!

Q. 最近、夫がパソコンやスマホ三昧で、距離が遠くなるのを感じていました。たまたまパソコンをいじっている夫のそばに行ったとき、夫が使っているハンドルネームが見えたんです。それを頼りにweb上で夫を探してみたら、うまく夫にたどり着けたので、私だっていうことを隠して夫と友達になりました。

何日か友達として会話をしていたら、「かわいい」とか「きれいな人なんだろうね」とか「写真送って」とか言い出して、「どこかで会わない?」って言い出す始末。私は10歳さばを読んで25歳っていうことにしてたんですけど、夫も40歳なのに32歳とか言ってるし…。ネットでナンパしてたなんて最低です。今後、どう対処していいのかとても悩んでいます。

 

A. 顔を見ない男女のやり取りというのは、最近始まったことではなく、千年前にもありました。世界的に有名な紫式部の「源氏物語」の中の恋の始まりは、ほとんどお互いの顔を見ていません。どこどこのお屋敷にこれこれの令嬢がいるという噂が貴公子達の間に流れると、好奇心を持った若者が短歌を書いた手紙を従者に持たせ、その女性のところに使者に出します。女性は、受け取った手紙のうちで気に入った短歌や筆跡の青年の従者に返事を持たせます。何度となくそんなやり取りがあり、初めて貴公子は令嬢の元へ通うことを許されます。昔も今も、方法に違いはあっても目的に大きな違いはないわけです。

ただ、ここで注目しなくてはならないのは、千年前は当然どこの誰であるかが分かってしまう関係でしたが、現代においては、どこまでも偽名を使い自分が何者であるかを明かさない関係が可能だということです。そしてあなたの夫のように現実の自分を隠したまま、「女性を落とそうとする人たち」も多く存在します。ですからwebは、年齢を偽り、自分の仕事や身分を隠して、幼い少女らに近づいたり、立場の弱い女性を騙したりと、女性にとって危険な場所でもあるわけです。もちろん、そこで出会って健全な恋愛、結婚をし、幸せになっている人も知っていますが。

さて、あなたの夫は自分が何者であるかを隠すことが出来るインターネットの性質を利用して、明らかに自分のことを偽って、若い女性に近づいてナンパしようとしているわけです。この際、「実は…」ときちんと事の次第を話し夫婦でいることの意義二人の価値観など見つめ直してみてはいかがでしょうか

40歳の夫が25歳と偽ったあなたに「会いたい」と言ってきているのは「若い女性をものにしたい」わけでしょうから、「35歳の私」より10歳若い女性の方がいいということですよね。結婚していることの目的や今後の長い人生を共に暮らしていく上でのお互いの価値観、人生観を摺り合わせておくいいチャンスです。

夫が何も反省せず、「こういう遊びくらい、男として当たり前」というような様子でしたら、潔く離婚ですね。そんな男はろくな男ではありませんから。「実は…」と明かしたとき、腰を抜かさんばかりに慌てふためいて平身低頭するようでしたら、様子を見てもいいでしょう。あなたも自分に結婚生活への慣れがないか点検することも忘れずに!

 

リニューアル新連載
【男と女のQ&A】~夫婦編~case 48

 

取材協力 臨床発達心理士 大関洋子先生

臨床発達心理士 大関洋子先生

浦和カウンセリング研究所所長
プロフェッショナル心理カウンセラー
上級教育カウンセラー
1941年生まれ。埼玉大卒業後、高校で国語・音楽を教える。
結婚、出産、男女の共生等の話題で新聞・TV・雑誌等にも登場。
著書「この子たちを受けとめるのはだれ?」好評発売中!