人気連載

人気連載:オーナーソムリエがナビゲート イタリア郷土料理とワイン巡り 

2020年04月21日 【第4回 フィレンツェ】貴族料理がルーツのTボーンステーキ


 フィレンツェ(トスカーナ州)は、フランス料理の源泉である貴族料理「クチーナリッカ」が生まれた場所。

ルネサンス期、メディチ家がこの地に君臨したことで、その土台が形成されました。

クチーナリッカの最高峰が「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」(フィレンツェ風Tボーンステーキ)。






ボーンが、サーロインとヒレの両方を味わえる希少部位であることから、大変贅沢な料理と言われています。

フェレンツェでは日本の半分くらいの価格で食べられるので、行かれた時はぜひお試しを。特に現地の白牛、キアーナ牛を炭火で香ばしく焼き上げたものは格別です。


 合わせるワインは、カジュアルな席には軽めの「キアンティ」、少し改まった席には「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」を。

どちらもイタリアを代表する黒ブドウ、サンジョヴェーゼを使用した、豊かな酸味が特徴の赤ワインで、特にブルネッロとの組み合わせは最高です。


 もう一品、忘れてはならないのが「リボッリータ」。

一つの皿にパンや、トスカーナ特産のカーヴォロ・ネーロなどの野菜を入れて何度も煮返したスープ料理で、これにも軽めのキアンテイを合わせるのがおすすめです。


ナビゲーター 北 康信

ナビゲーター:北 康信

「ディアボラ」「アズーリ」など、
さいたま市内を中心に5店舗のイタリア料理店を展開する
株式会社ノースコーポレーションの代表。
日本ソムリエ協会理事。