今回は前回と同じウンブリア州で、ノルチャという町の情報をご紹介します。
ノルチャは雄大な山々に囲まれた渓谷にあり、昔から豚が多く飼育され、食肉加工が盛んに行われてきました。
中部イタリアを中心に、豚肉加工品を扱う店は「ノルチネリア」と呼ばれていますが、これはこの町の名が由来となっています。
ノルチャには、店頭にサラミや生ハムなどがズラリと吊り下げられたノルチネリアが何軒もあり、日本ではあまり馴染みのない、様々な加工肉を見ることができます。
サラミの盛り合わせと、豆のスープ
また、ノルチャには「カステッルッチョ・ディ・ノルチャ」という地区があり、特にレンズ豆の生産で有名です。
味が濃く、甘みもしっかりしていて、日本でも「カステッルッチョ産のレンズ豆」として流通しています。
ここはとても景色がいいところで、例年6月末頃には、黄色いレンズ豆の花をはじめ、数々の野の花が高原を彩ります。
僕が訪れたのは12月でしたが、雲海があたりを包んだような風景に感激しました。
ノルチャのノルチネリア
ノルチャでは、特産のサラミの盛り合わせと、豆のスープを食べました。
サラミは黒胡椒が多めでピリっと辛く、スープはレンズ豆などの豆をくたくたに煮込んだまさに〝田舎のマンマの料理〞。
素朴でほっこりする味わいでした。
広大な高原の丘にある小さな村「カステッルッチョ・ディ・ノルチャ」
2024年12月9日、「全国イタリア料理コンクール2024」(在日イタリア商工会議所主催)で優勝しました!
シェフ 門平光正
「アズーリ」(南区)などを経営する(株)ノースコーポレーションの店のシェフとして活躍中。