イタリア北部のピエモンテ州では、10月に入ると白トリュフが出回り始めます。
州内の小さな町アルバでは、毎年各地の生産者が出店する「白トリュフ祭り」が開催され、多くの観光客でにぎわいます。
僕もこの時期になると訪れて、地元のレストランで白トリュフの料理を楽しんでいました。
⬆️アルバで食べた「タヤリンの白トリュフがけ」
中でも「タヤリン」というピエモンテ州の郷土パスタに、白トリュフをかけた料理は定番で、僕の働いていたレストランでも提供していました。
タヤリンは、基本的に卵黄のみを使って粉と練り、細く手切りにし、何日か乾燥させて作ります。
それをピエモンテ特産の新鮮なバターで和えて、トリュフを散らせば出来上がり。
口にすると、豊かなトリュフの香りが鼻に抜け、口内には卵のコクたっぷりの麺とバターの旨みが広がり、幸せな気持ちになります。
働いていた店では、もう一品白トリュフ料理を出していました。
ジャガイモにポーチドエッグと白トリュフをのせた料理で、ジャガイモは岩塩で包んでオーブン焼きにし、中をくりぬきマッシュポテト状にして詰め直して、再度焼いたもの。
柔らかいマッシュポテトと軽く火が入った卵にトリュフが絡まって、濃厚な食感とトリュフの香りを楽しめます。
⬆️働いていた店の人気メニュー「ジャガイモとポーチドエッグ白トリュフがけ」
白トリュフは、11月から12月の初めにかけてより香りが豊かになってきます。
少々高価ではありますが、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。