今回は、イタリアを代表する食材の中で最も親しまれているものの一つ、パスタの話をします。
イタリアでパスタの聖地とも呼ばれているのが、南部カンパーニア州のグラニャーノ。
この地では、良質な硬質小麦を使い、低温でゆっくり乾燥させることで、小麦の風味豊かな高品質のパスタが生産されています。
パスタについて、皆さんにぜひ知っておいてほしいのが、パスタの製法にはテフロンダイスとブロンズダイスの2タイプがあること。テフロンダイスは、テフロン加工の型を用いる製法で、麺の表面がツルツルしています。
一方ブロンズダイスは、青銅製の型を用いるため、摩擦により麺の表面がザラザラして白っぽくなります。
昔ながらの伝統があるのはブロンズダイスで、小麦の風味をより味わいたかったらこちらがおすすめです。
スーパーで並んでいるのはバリラ社などのテフロンダイスが多いのですが、ブロンズダイスもディ・チェコ社のものなどを見かけることがあります。
ガロファロ社はグラニャーノで創業したメーカーで、上質なブロンズダイスのパスタが高い評価を受けています。
パスタの味はソースより、麺のおいしさで決まると言っても過言ではありません。
イタリア人にとっては、ソースはあくまで調味料であり、それより麺の選び方や茹で加減、形状にこだわることが多いです。
皆さんもこれからパスタを作る時には、まず麺を重視してみてはいかがでしょうか。
イタリアのガロファロ社内にあるパスタで作った置物。日本で
開催された「ガロファロパスタ クッキングコンテスト」で優勝し、
研修旅行に行った時に撮影