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人気連載:シェフのイタリア料理旅 シェフの門平光正さんが、イタリアでの修行中に出会った本場の料理を紹介します

2024年05月31日 【vol.13】パスタの味はソースより麺で決まる !?

今回は、イタリアを代表する食材の中で最も親しまれているものの一つ、パスタの話をします。

イタリアでパスタの聖地とも呼ばれているのが、南部カンパーニア州のグラニャーノ。
この地では、良質な硬質小麦を使い、低温でゆっくり乾燥させることで、小麦の風味豊かな高品質のパスタが生産されています。

パスタについて、皆さんにぜひ知っておいてほしいのが、パスタの製法にはテフロンダイスとブロンズダイスの2タイプがあること。テフロンダイスは、テフロン加工の型を用いる製法で、麺の表面がツルツルしています。
一方ブロンズダイスは、青銅製の型を用いるため、摩擦により麺の表面がザラザラして白っぽくなります。

昔ながらの伝統があるのはブロンズダイスで、小麦の風味をより味わいたかったらこちらがおすすめです。
スーパーで並んでいるのはバリラ社などのテフロンダイスが多いのですが、ブロンズダイスもディ・チェコ社のものなどを見かけることがあります。
ガロファロ社はグラニャーノで創業したメーカーで、上質なブロンズダイスのパスタが高い評価を受けています。

パスタの味はソースより、麺のおいしさで決まると言っても過言ではありません。
イタリア人にとっては、ソースはあくまで調味料であり、それより麺の選び方や茹で加減、形状にこだわることが多いです。

皆さんもこれからパスタを作る時には、まず麺を重視してみてはいかがでしょうか。



イタリアのガロファロ社内にあるパスタで作った置物。日本で
開催された「ガロファロパスタ クッキングコンテスト」で優勝し、
研修旅行に行った時に撮影


ナビゲーター 門平 光正

ナビゲーター:門平 光正

イタリアでは、ミシュランで1つ星を獲得した店の立ち上げスタッフとして、メイン料理を担当。帰国後は「アズーリ」などを経営する(株)ノースコーポレーショングループの店のシェフとして活躍中。