イタリアの冬野菜の定番といえば、主に北部のヴェネト州で生産されるラディッキオ。赤紫と白のコントラストが美しい野菜です。種類は多く、トレヴィーゾやキオッジャなどそれぞれ生産地名がそのまま品種名になっています。
ラディッキオはサラダやお肉の付け合わせなどによく使われますが、ヴェネト州でラディッキオを使った最も有名な料理はリゾットです。ピエモンテ州で修業していた頃、これをどうしても食べたくて、片道5時間かけてトレヴィーゾまで行きました。ラディッキオはほろ苦いですが、チーズなどの脂肪分が加わるとその甘みが引き出されて、味わい深いリゾットになります。お米は、ヴェネト州特産のヴィアローネナーノ米が使われることが多いようです。
また、ラディッキオのサオールもヴェネト州の郷土料理として知られています。これはラディッキオを、炒めた玉ねぎやレーズンとともにワインビネガーに漬けたマリネで、玉ねぎの甘味とビネガーの酸味にラディッキオのほろ苦さが加わり、とても美味しい一品です。
ラディッキオはさいたま市内でも今ちょうど収穫の時期で、お店でも色々な料理で提供しています。皆さんもぜひ味わってみてくだい。