イタリア料理には欠かせないハーブ、バジル。日本では7月から8月頃が旬ですが、イタリアではハウス栽培が主流でほぼ1年中収穫できます。特にイタリア北西部・リグーリア州の州都ジェノヴァは、D.O.P.(原産地名称保護制度)にも認証された高品質のバジルの産地です。
このバジルをペースト状にしたものが「ペスト アッラ ジェノヴェーゼ」で、日本ではこれを絡めたパスタをジェノヴェーゼと呼んでいます。ペストにするバジルは葉が柔らかく、とても香りが豊かです。葉をすり潰すときに欠かせないのが大理石のすり鉢。大理石はするときに熱が出にくいため、バジルの味わいや香りを保つことができます。すり鉢には、大理石の生産地として有名なカッラーラ(リグーリア州に隣接するトスカーナ州)の大理石が使われることが多いようです。
リグーリア州はまた、オリーブ栽培も盛んです。中でも「タジャスカ」という品種のオリーブオイルはデリケートな味で、バジルと相性抜群。香り高いバジルと松の実、ニンニク、チーズ、そしてタジャスカ種の油で、とても美味しいジェノヴェーゼが完成します。
山と海に囲まれ、風光明媚なリグーリア州。丘の上のレストランで、きれいな海を眺めながら本場のジェノヴェーゼを味わうのは最高ですよ。
リグーリア料理の代表格といわれるジェノヴェーゼ