ロンバルディア州の北部にあるソンドリオ。
アルプス山脈の麓、スイスとの国境にも近く、スキーのメッカとして知られています。
初夏は山々の鮮やかな新緑が美しく、秋は渓谷の急斜面に広がる畑に、たくさんのブドウが実っている風景が印象的です。
ソンドリオの郷土料理として親しまれているのが、そば粉のパスタ「ピッツォッケリ」。
寒冷地で小麦が育たないため生地にはそば粉を代用し、具材には寒冷な気候にも強いキャベツやジャガイモなどを合わせて作ります。
▲そば粉のパスタ「ピッツォッケリ」
ワインは「ヴァルテッリーナ・スペリオーレ」(赤)が有名です。
ブドウはこの地で栽培される品種「キアヴェンナスカ」が使われますが、
これは高級ワインの「バローロ」や「バルバレスコ」に使用する「ネッビオーロ」の別名で、この地域のみキアヴェンナスカと呼ばれています。果実味がしっかりしたこのワインは、ピッツォッケリとも相性がよく、
キャベツやジャガイモの甘みやチーズの塩味が、ワインの旨味を膨らませます。
もう一つ注目したいワインが「スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ」(赤)。
ブドウ(キアヴェンナスカ)を陰干ししてアルコール度数を高めて造る製法が特徴的で、ボリューム感があるリッチな味わいを楽しめます。