男と女のQ&A

って何?って何?

~恋愛編~

デートで私を殴る彼

Q.今の彼とは付き合い始めて1年になります。以前はとても優しい人でした。話もよく聞いてくれて、何でもしてくれました。でも最近変わったんです。私が誘ったレストランが混んでいてちょっと待たされました。不機嫌になったのはわかったんです。緊張しながら食事をしました。レストランを出ると「俺は待ってまであんなもん喰いたくない」って怒鳴り出し殴られました。      痛くてしゃがみ込むと革靴の先で脇腹を蹴られました。その日は彼の家に行く日だったので、彼のあとをついて行きました。家に着くと彼は腫れたところを冷やしてくれたり、薬を塗ってくれたりしました。友達は別れた方がいいと言います。でも優しい彼が本当の彼で、私が悪いから殴るんだと思うんです

A. これまでの相談は一方に責任があるのではなかったので、相手を責めるのではなく、自らの感情、考え方、行動を変えることをお勧めしてきました。今回はそれでは無理ですね。特に彼は殴っておきながら後であなたを介抱しています。多分、この後とても甘い男女関係を持ったのではありませんか? そしてあなたは「私が悪いから殴る」と思おうとしている。
 これは明らかにDV(家族ではないのでこの場合ジェンダーバイオレンスと言います)です。レストランでちょっと待つという日常的な恋人同士の行動で殴る蹴るの暴力を振るうのは決定的です。おそらく彼の父親も母親を殴り、彼本人も殴られて育っています。幼少期からの刷り込みなのでこれを消すには専門的心理療法が必要と考えられます。こう言うとあなたは「でも私なら彼を本来の優しい彼に戻せる。そうできるのは私しかいない」と心の中で誓ったのではありませんか?そう、実はあなたも両親がDVだったはずです。DVは連鎖を繰り返します。生まれた時から母を殴る蹴る、そしてその後とても優しく介抱して抱き合う、そんな両親を見た子ども達は「夫婦ってあんなにも激しいものなの
だ」と刻印づけられます。ある時友だちの家の様子を見たり、友だちを殴ったりすると「私って間違ってる?」と感じ、葛藤の末、暴力によるコミュニケーションを自分で抑えるようになる人もいますが、多くの男性は父親がしたように振る舞い、多くの女性は両親の関係を絶対イヤと思いながら、あなた同様暴力を振るう人を選んでしまいます。そして母親には無理でも私なら彼を変えられると思ってしまうのです。このままでは二人とも益々状況を悪くしてしまいます。すぐ別れてください。信頼のおける専門家に相談する方がいいでしょう。二人だけでの別れ話は暴力を振るわれるのでやめてください。
 ただし、もっと困難なのはこうまで言われても「私なら大丈夫。優しいのが本当の彼」と思っているあなたの心の問題です。今あなたの心の中を整理して、幼少期の暴力によるコミュニケーションの刷り込みを治しておかないと何度も同じ恋愛をくり返します。そうあなたの心の中の教科書は暴力を振るう父とそれに従ってきた母なのですから。さあ、勇気を出して人は気持ちを伝えるのに殴る蹴るの暴力はしないという原点に立ち返りましょう!


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