こころのQ&A

「私って何?」
~カウンセリングの現場から~


case6 「今さら家がいいと言われても・・・」

Q.夫の両親も真剣に介護のことを考えなければならない年齢になりました。以前「70歳を過ぎたらいい施設を探して入りたい」と話していたので安心していましたが、いざその齢になると「最後は自分の家がいいなあ」と父が言ったり、「この歳で環境が変わるのもねえ」と母が言ったりしています。体調がいいとは言えない父の状況や始まれば終わりの見えない介      護というものを周りがどれほど心配しているのか、両親が理解しているとは思えません。夫は二人兄弟の長男。結婚当初は介護も覚悟していましたが、施設に入ると言っていたのを今さら覆されると、今後の私たち夫婦の生活設計もあるし、心の準備が整いません。
 

「任せといて!」と夫や両親などに宣言
A.人の心は曖昧で変わりやすいものですね。「結婚当初は介護も覚悟した私」だったのに、一旦施設に入ると言われたものを覆されると生活設計が狂うし心の準備が整わない。その気持ちよくわかります。この不安定な「心」というものは、よほどの準備が整わないと自分とって都合のいいこと以外受け入れることが出来ません。なのであなたにも充分な心の準備期間が必要です。
 とはいえ、結婚当初「介護を覚悟」なさったあなたですから、心の準備に長い時間はかからないと思われます。介護について両親や弟夫婦とも時間をかけて話し合い、引き受けることになるにしても、紆余曲折を経る必要があるのかもしれません。夫にとっては実の両親。言を左右にする両親をどう思うのか、今後「私」が介護するに当たり、全面協力の意思表示は無理としても、今まで以上に「私」を大切にする位の決意表明は必要そうですね。そして生活設計を書き直してみてください。書き直しているうちにあなたの心の準備も整うはずです
 これでは回りくどい、そんなに時間は取れないという場合は、一旦覚悟した介護だから「任せといて!」と夫や両親、弟夫婦に宣言し、太っ腹なところをに見せるのもいいかもしれません。かなり勇気はいりますが、引き受けなければならないものなら、潔く引き受けてしまうのも、気持ちがスッキリするし、かっこいいものです。それを聞いたご両親が「迷惑はかけられない」と言い出すかもしれません。あなたを試している部分もおありでしょうから。
 また、人の心は「自分に都合のいいこと」なら受け入れるので「介護すること=都合のいいこと」という公式にあてはまる何かを探し出してみると、心はすぐOKを出します。「介護すると両親や夫、弟夫婦から感謝され私は大事にされる」「私は世話好き。けっこう楽しいかも」など何でもいいので、多少無理にでも思い込もうとしてみると、心は「よっしゃ!」と準備OKに向かうかもしれません。あなたの性格によってうまく組み合わせて使ってみてください。


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