こころのQ&A

「私って何?」
~カウンセリングの現場から~


case1 32歳専業主婦の私…これといった
不満もないのに、脱力感を感じる

Q.大学を出て中堅の商社に就職し、そこで夫と知り合いました。2歳年上の夫は部署が違いましたが、先輩に怒られながらも一生懸命働いている姿に好感が持てました。最初は、友達と一緒にグループで飲みに行ったりしていましたが、徐々に二人で会うようになり、結婚も意識するようになりました。お付き合いを始めて数年経ち、私も会社で重要な仕事を任されるようになり、結婚という意識が少し薄れてきた頃、彼が係長に昇進。それがきっかけで結婚しました。仕事を続けようか、とても迷ったのですが、それほど大きくはない会社に夫婦で勤めることは何かと難しい問題もあり、妊娠を機に退職して専業主婦になりました。     
 現在32歳。娘も4歳になりこれといった不満もないのですが、最近急に力が抜けてボーッとすることがあります。娘から「ママーっ!」と言われてハッとすることもしばしば。先日も鍋を火にかけたままうっかりして、部屋中が煙だらけになるほど焦がしてしまいました。夜になると、若かった頃の自分の姿と今の自分の姿が浮かんできて、よく眠れません。結婚前は理想の家庭像を夢にまで見て気持ちがとても前向きだったのに、今の私は5年後、10年後の自分の姿を描くことが出来なくなっているように思います。

今まで見なかった自分を
認めてあげる

A.つらいですね。「理想の家庭像を夢にまで見て前向きだった自分が今いない」。そう感じるということはとてもつらく、今後が不安にもなりますよね。「最近、力が抜けてボーッとする」と話されているので、結婚以来ボーッとする間もなく、専業主婦として、母親として必死で頑張ってきたのでしょう。お子さんが4歳になり、ちょっと余裕が出たところで今までの自分のこと、これからのことを考えて不安になったのですね。きっと「ほんとは私だってもう少し働いていたかったのに」とか「何で私だけが子育て?」とか「このまま年を取るのは嫌!」とかという気持ちを心の奥に押し込めたまま過ごしてきた日々だったのでしょう。



 このことをきっかけに、自分の内側の『自分』を認めてあげてみませんか?「そういう気持ちを持っている自分も大切な自分だ」と。今まで見ないようにしてきた自分も「大事な意味がある自分だ」と認めるだけで、不思議と気持ちがスッキリするものです。「そうか、腹立ってるのか」とか「イライラしてるんだ」とか「つまんないと思ってるんだあ」と自分の気持ちに寄り添うだけで「ああ、そうか!でもまあ今はこのままで仕方ないか」と気が済んでしまうこともあれば、「それじゃあ娘が幼稚園に行ってる間だけでも何かやってみるか」と勇気や決断につながることもあります。どうか今まで「不満はないはず」と見ないようにしてきたもう一人の自分を認めてみてください。きっと新しい自分に出会うチャンスです。


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